「アンをめぐる人々」と「アンの友達」に載っているお話以外にも短編がありますよね。
「アンの村の日々」「続アンの村の日々」という本になっていますが、村岡花子さんが訳されたものではありません。
その違いはなんなのでしょうか?
書いた年代とかでしょうか?
村岡さんが−第四赤毛のアン−とされている「アンの友達」は"Chronicles of Avonea"(アヴォンリーの記録)として
1912年にモンゴメリによって発表されたものです。
「アンをめぐる人々」は有名な裁判ざたになった"Further Chronicles of Avonlea"(続アヴォンリーの記録)で
出版社が発表したのは1920年です。
すべてが解決し、モンゴメリの手によって新聞や雑誌に発表した短編をまとめて
1942年4月24日にようやく出版のための原稿を渡す運びになったそうです。
けれども、これが本の形になって世にあらわれる日をモードは見ることなく同じ日に帰らぬ人となりました。
(アンをめぐる人々の村岡花子さんのあとがきから)
村岡さんが訳されているのはモンゴメリがまとめて発表した本の様です。
さて、「アンの村の日々」「続アンの村の日々」(篠崎書林)ですが、
これはモンゴメリの死後、、残された未発表の原稿の中から見つけだされて
1974年に"The Road to Yesterday"(思い出への道)としてまとめて発表された本からの抜粋だそうです。
これ以外にも最近短編集が何冊か出ていて「時の果実」という本を図書館で借りて読みました。
これもモンゴメリの死後に雑誌などに発表された短編をまとめたものだとあとがきにあったと思います。
モードの息子のスチュアートが協力していると書いてあった気もします。
他にも篠崎書林のカバーの裏に「渚の求婚」「海に在る魂」「時の扉の向こうには」
「ひそやかに影はささやく」「影の谷を越えて」などの書名が載っています。
図書館で篠崎書林からでている短編集を2冊みつけました。
「アンの仲間たち」は1988年に"Akin to Anne- Tales of Other Orphans"として
まとめられた19遍からの抜粋だそうです。「続・アンの仲間たち」と2冊になっています。
"Akin to Anne"のほとんどが「赤毛のアン」より前に書かれたものと編者が書いています。
「影の谷を越えて」は1990年に"Among the Shadows"としてまとめられたものからの抜粋だそうです。
「ひそやかに影はささやく」と2冊になっています。
この本は1話ずつ発表年と掲載雑誌が記載されています。
両方とも編者はリー・ウィルムズハースト(Rea Wilmshurst)となっています。