なぜ、原作の題名では「Anne Of Green Gabls」
(グリーン・ゲイブルスのアン)なのに、
日本語に訳した題名は「赤毛のアン」なのでしょうか?
わざわざ「赤毛の〜」と訳す意味があるのですか?
日本人への受け入れられやすさかなと、私は思っています。
皆さんはどうお考えですか?
手許の「赤毛のアン・夢紀行」(books参照)に村岡花子さんのお孫さんの
美枝さんの文章がのっています。その抜粋です。
戦後しばらくは、風呂敷包みとなって祖母の書斎の戸棚に大切にしまわれていた訳稿は、
昭和27年に、三笠書房によって、やっと日の目を見ることになります。このとき、最後の
最後まで問題になったのが、題名でした。直訳すれば、「緑の切妻屋根の家のアン」ですが、
これでは馴染みがなさすぎるということで、祖母ははじめ、「窓による少女」とか「夢見る
少女」といったロマンティックなものを考えていました。「赤毛のアン」も候補のひとつに
あがっていましたが、祖母はあまり乗り気ではありませんでした。ところが、ある晩の家族
の茶の間の会議で、娘のみどり(私の母)が「ダンゼンいい!」といったことから、「赤毛
のアン」ときまり、カナダの"Anne of Green gables"は、『赤毛のアン』となって日本に誕
生したのです。
以上が村岡花子さんとそのご家族で邦題を決められた経緯です。
大森の村岡花子文庫へ行かれると美枝さんのお話を直接聞くことができるそうです。