アンの住むグリーン・ゲーブルズは
み〜あきゃっと
さん
アンが住むことになるグリーン・ゲーブルズは、L・M・モンゴメリが実際住んでいた
家がそのままモデルになっているんですか?
そうだとも言えるし、違うとも言えます。
カナダのプリンスエドワード島には、今もグリーンゲイブルズと呼ばれる家が
あります。
この家にはかつて、デイビッドとマーガレットという兄妹が住んでいました。
二人とも結婚しなかったので、老年になってから遠縁に当たるマートルという
孤児をひきとって養女にしました。
マートルとモンゴメリはいとこで年も近く、家も隣同士だったので、なかよし
で、モンゴメリが結婚して島を離れても、帰省の際はいつも立ち寄っていまし
た。キャベンディッシュが国立公園になり、この家が連邦政府に買い取られて
永久保存されることになったとき、モンゴメリは喜ぶと同時に、マートル一家
が家を追われることになったことで、非常に落胆したようです。
というわけで、この家とその家族が赤毛のアンのストーリーを考えるうえでの
モデルになったことは想像に難くないと思います。
しかしご質問の「グリーン・ゲーブルズは、L・M・モンゴメリが実際住んでい
た家がそのままモデルになっている」のかという点では違うと言えますね。
しかし、この家がいつからグリーンゲイブルズ(緑の切妻屋根)と呼ばれている
のか、本当に当時から緑色に塗られていたのかは、わかりません。
一方で、アンの性格は(一部でも)モンゴメリ自身の投影のようでもあります
し、マリラの武骨な愛情表現などは、育ての親である祖母ルーシーの面影を色
濃く残している、という指摘もあります。
また、モンゴメリが育った家は、緑色に塗られた切妻屋根だったようです(モ
ンゴメリ書簡集1による)。
そういう意味では「モンゴメリが実際住んでいた家がモデルになっている」と
言えないこともありません。
実際のところは、物語というのは作家が色々なエピソードを自分の頭の中で組
み立てて作るものなので、モデルがあるとも言えるし、そのまま使っているの
ではない、とも言えるのです。
ちょっとややこしい説明ですが、これでおわかりになったでしょうか。
すばらしい情報をありがとうございます。確かに「作者の意図」と読者の解釈に
は、ズレが生じるものですよね。テクストの解釈は読者の数だけ、ということを以
前に本で読み、なるほど!と思ったこともありました。青井さんが書いていらっし
ゃる「デイビッドとマーガレットという兄妹が住んでいた」というような情報はど
のような本から得られるのですか? 最近L・M・モンゴメリファンになった私は
まだまだ勉強不足なので、ぜひ教えていただきたいです。どうぞ宜しくお願いいた
します。
本に書いてあった情報ではなくて、1985年にはじめて現地を訪れたときに、グ
リーンゲイブルズの管理人から聞いた話です。もっとも私がそれを本に書きま
したがね。
デイビッドとマーガレットの墓は、モンゴメリの墓と同じ墓地にあります。
道路よりではなくて、奥の方、グリーンゲイブルズ寄りです。
字もかすれて読みにくくなってますが、行ったらぜひ探してみてください。
写真は現在グリーンゲイブルズと呼ばれる家に住んでいたデイビッド・マク
ニールとマーガレットの兄妹です。彼らがマシュウとマリラのモデル。
マートル・マクニールの写真は「書簡集」か「運命の紡ぎ車」にあったと思い
ます。
デイビッド・マクニール(1836-1914)、マーガレット・マクニール(1838-1924)
青井さま 知らなかったとはいえ、私は大変失礼なことを聞いてしまいました。失
礼しました。今度、ご著書を読ませていただきます。 それにグリーン・ゲーブル
ズに関する情報だけでなく、マシュウとマリラもモデルとなった方々の写真まで、
本当にありがとうございます。PEIに行くことができましたら、ぜひお墓も訪ね
たいと思います。
たびたびすみません。青井さんの御著書をぜひ読ませていただきたいと思っ
ております。書名を教えていただけますでしょうか?よろしくお願いしま
す。
残念ながら絶版なんで、図書館で探して読んでください。
大きい図書館ならあると思います。
http://www.interq.or.jp/leo/txy/books/NewFiles/an.html
ありがとうございます。さっそく読ませていただきます。それにしても絶版なん
て、もったいないですね。
二人のお墓です。後ろの木立が「お化けの森」で、その向こうがグリーンゲイ
ブルズ。
